ペインクリニック内科とは
ペインクリニック内科は、ペイン(すなわち痛み:慢性の痛み)を対象とした専門科です。痛みは様々な原因で起きてきます。なぜ、痛みそのものを対象とした専門科が必要なのでしょうか。痛みは、身体に生じた異常事態を知らせる警告として大切な役割を持っています。しかし、痛みの原因が明らかとなったあと、痛みは私たちにとって有益な存在から、不必要な、さらには有害な存在へと変わっていくことがあります。痛みが、警告の役割を終えたあとも長く続くと、より強い痛みや新しい痛みが現れてくることがあるのです。そのような痛みは苦痛なばかりでなく、私たちの生活の質を低下させることにもなります。
このような場合には、身体的・精神的な苦痛を適切に緩和することがとても重要になります。ペインクリニック内科では、神経ブロック療法や薬物療法、リハビリテーションなどの様々な方法を用いて、有害な慢性の痛みを緩和するための治療を行います。
なぜ、なかなか治らない痛みがあるのでしょうか?
痛みの原因は、一種類ではありません。切り傷など本来の痛みの機能に由来する痛み(侵害受容性疼痛)、神経が傷ついて起こる痛み(神経障害性疼痛)、心情と密接に関係する痛み(心因性疼痛)などがあります。
症状も、触ると痛い、しびれて痛い、天気が悪くなると痛い、など様々です。当然、治療薬や治療法も異なってきますので、ペインクリニック内科では、痛みのタイプを診断し、それに合わせた治療法を行います。
ペインクリニック内科の対象となる病気は何ですか?
対象となる病気の種類としては、現代日本人の半数近くが持っているといわれる腰痛をはじめ、ご高齢の方に多い、帯状疱疹の後に残る痛み(帯状疱疹後神経痛)、片頭痛などの頭痛全般、三叉神経痛、術後通、複合性局所疼痛症候群などがあります。
慢性の痛みを治療によって完全に消し去ってしまうことはしばしば困難ですが、生活が痛みに振り回されてしまうのは防がねばなりません。ペインクリニック内科では、患者さん一人ひとりの体の状況やライフスタイルに合わせて、痛みに支配されない、いきいきとした社会生活がおくれることを目標として、治療を進めていきます。
痛みの治療法
多くの場合、痛みには原因となる病気があります。各専門科(外科、整形外科、産婦人科など)でその病気の治療をすれば、多くの場合、痛みも消失します。しかし一部には、病気が治療されても残る痛み、原因が不明な痛み、偏頭痛など痛みが病気である場合などがあります。そのような時、痛みそのものを治療の対象とするのがペインクリニックです。
内科
一般内科
一般内科(内科)とは風邪、インフルエンザ、発熱、頭痛、めまい、胸痛、腹痛、下痢、悪心・嘔吐、胃腸炎、胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、咳、喘息、気管支炎、呼吸困難、発疹、関節痛、甲状腺・内分泌疾患、アレルギー疾患など一般的でよくある症状や疾患にまず対応する診療科です。
生活習慣病
生活習慣病」と呼ばれる高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症(痛風)、メタボ、骨粗鬆症などについても対応いたします。まず、これらの疾患の原因と状態・合併症に関して検査と評価を行います。そして、単に薬物療法のみでなく、食事や運動などの生活指導を行いながら総合的かつきめ細かく治療します。その他さまざまな内科系疾患にも対応いたします。
予防接種
病気の多くはウイルスや細菌の感染で発症します。それらを感染症といいます。予防接種はそれらの感染症に対する免疫を獲得し、その病気に罹らないようにするために行われます。
肺炎球菌ワクチン | インフルエンザワクチン |
コロナワクチン | 帯状疱疹ワクチン(シングリックス) |
HPVワクチン(シルガード9) |
がん検診
大腸がん | 前立腺がん |
骨粗鬆症の検診と治療
腰痛
腰痛症には、急性腰痛と慢性腰痛があります。急性腰痛は、ギックリ腰とよばれ、物を持ち上げたり、腰をひねったりした時に、突然腰痛が生じ動けなくなる状態をいいますが、きっかけがはっきりしない(朝起きたら腰痛で動けなかったなど)こともあります。腰部椎間板(ようぶついかんばん)の断裂、椎間板ヘルニア、腰部椎間関節症(ようぶついかんかんせつしょう)、腰椎圧迫骨折(ようついあっぱくこっせつ)などが原因として考えられ、足にも痛みを伴うことがあります。一方、慢性腰痛は、原因が何であれ、少なくとも6ヶ月以上続く腰痛のことをいいます。腰痛は、脊椎の感染症や、内科的な病気(尿路結石や膵炎など)が原因で起きることもあり、鑑別が必要です。背骨や筋が原因の腰痛は、多くの場合神経ブロックが適応となります。
肩こり
肩こりとは、首から肩にかけての筋肉(僧帽筋など)が持続的に緊張して生じるこり感・重苦しさや痛みのことを指し、頭痛や吐き気を伴うこともあります。首や背中が緊張するような姿勢での作業や、良くない姿勢、同じ姿勢を長時間とることなどが原因になりますが、首の骨の異常(頸椎症など)や肩関節の異常(五十肩など)に伴う症状として起きることもあります。明らかな異常があれば、その原因を診断し、原因に沿って治療を進めていくことになります。
帯状疱疹
帯状疱疹とは
身体の一部、左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みがでて、続いて赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状にあらわれる病気です。水ぼうそうの原因ウィルスの水痘・帯状疱疹ウィルスによって引き起こされ、水ぼうそうにかかったことがあるひとなら、誰でも帯状疱疹になる可能性があります。水ぼうそうが治った後も、ウィルスは体内の神経節に潜んでいます。このウィルスがふたたび活動をはじめると、神経を伝って皮膚に達して帯状疱疹を引き起こします。50歳以上の方に多く見られますが、過労やストレスが引き金となって若い方に発症することも稀ではありません。
帯状疱疹の症状
痛みと、引き続いて現れる皮膚の発疹が主な症状ですが、顔面に発症した帯状疱疹では、角膜炎や結膜炎、難聴、顔面神経麻痺などが生じることもあります。手や足に発症した帯状疱疹では、まれには手や足の筋力の低下が起きることもあります。
帯状疱疹の痛み
初めの痛み(急性期痛)は1-3か月程度でおさまります。一方、1か月ころから、別の痛みが生じることがあります。これを帯状疱疹後神経痛といいます。帯状疱疹後神経痛は数年にわたって続くこともあり、代表的な難治性の慢性の痛みのひとつです。痛みが長く残らないようにするには、急性期から痛みに対して、神経ブロックなども併用して積極的に治療することが大切といわれています。
診療時間/アクセス
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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9:00~12:00 | ||||||
14:30~18:00 |
- 休診日:木曜日/土曜日午後/日曜日/祝日
- 〒431-3122 浜松市中央区有玉南町291番地
- 診療科目:ペインクリニック内科/内科/リハビリテーション科